思えば、簡単に想像出来た。
名字が同じの、このふたりが親子だって説を。
セイくんは、普段から敬語で話し、喜怒哀楽を出さず、上品だった。
それが次期総理大臣と言われる政治家・桐生星太郎の息子だと知った今なら。
坊ちゃんみたいに上品に育った理由が、わかった。
星太郎おじちゃんは、結構上品な一面があった。
食べる時も、話す時も、どこか坊ちゃんぽくて。
上品に育てられたんだなって、いつも思ってた。
それをあたしは、セイくんに対しても思っていた。
何で気が付かなかったんだろう。
どうしてあたしって鈍感なんだろう。
この親子には、何かしらの因縁がある。
親子だからこその、因縁が。
だからセイくんは、あんなにムキになって拒んだんだ。
会いたくない、深い理由があったんだ。
きっとその理由を、因縁を、パパとママは知っていた。
リビングから顔を出して、
驚いているパパとママの顔を見れば、一目瞭然。
だから星太郎おじちゃんが来る時、セイくんも来たから、
あんなに驚いていたんだ。
まぁママが玄関で言った、
『昨日来た桐生くんがまた来たのに驚いた』っていうのも一理あるんだろうけど。
何も知らないあたしが。
ふたりを、会わせてしまったんだ―――


