「あ!澪さん!こんちわっす!!」




一階の広場へ足を踏み入れた瞬間、頭を下げてくれる琉依くんに






そして、その後で頭を下げる大勢の下っ端さんたちに





「こんにちは。見回りお疲れ様です」







私もペコリとお辞儀した







「悠雅は?」





海の一言で、顔を上げて辺りを見渡す





……いない






緊張してたからホッとしたのもあるけど、やっぱり少し残念





「悠雅さんなら今本家からこちらに向かってると連絡がありました」






「あーおっけ!
じゃあ先に部屋に戻っとくかー」






「そうですね。
上の広間で皆でお茶会でもしますか?」







……暴走族が………お茶会?






「それはす…凄く趣味がいいわね」





「酒祭り、の方が合っていますかね?」







………う





蒼の笑顔が黒すぎて、3秒も目が合わせられない





「でもその前に、幹部室を片付けてくるわ」





ウェディングドレスの雑誌が散らかっていて





悠雅が帰ってきたらまずいことになる