*⋆✩ファントムメィ家のお嬢様✩⋆*



「私、魔女だけどね」


「吸血鬼とのハーフなんだろ?」


「ふふふっファントムメィ家は"特別"だからね。だから、私は魔女よ」


私がそう言うと先輩は、

「は?」

とでも言うように眉をひそめた。


「吸血鬼みたいに体温は低くないし」


「確かにね」


のえるは頷いた。


「ハーフだけど、吸血衝動は全くない」


「そう言えば、見たことないね」


「血、飲まなくても生きていけるし」


「セナ、それは無理じゃないのぉ~!」


のえるが私を見つめた。


「宮村は…血、飲んでないのか?」


「えぇ。飲んでない」


「美味しいのにぃ」


「…そう、か」