「私、魔女だけどね」
「吸血鬼とのハーフなんだろ?」
「ふふふっファントムメィ家は"特別"だからね。だから、私は魔女よ」
私がそう言うと先輩は、
「は?」
とでも言うように眉をひそめた。
「吸血鬼みたいに体温は低くないし」
「確かにね」
のえるは頷いた。
「ハーフだけど、吸血衝動は全くない」
「そう言えば、見たことないね」
「血、飲まなくても生きていけるし」
「セナ、それは無理じゃないのぉ~!」
のえるが私を見つめた。
「宮村は…血、飲んでないのか?」
「えぇ。飲んでない」
「美味しいのにぃ」
「…そう、か」

