「侑、先輩‥‥。」
「やっぱり、吸血鬼だったんですね」
私は秋先輩を見つめた。
「気付いてたか」
「目が赤かったんで」
あれは簡単にバレちゃうでしょ。
「…そうか」
「先輩、まさか私達を生徒会に入れたのは、私達の血目当てですか」
「…それもあるかもしれないな」
「私、貧血です」
「ごめんなさい~っ」
のえるが耳を塞いで嘆いていた。
「「‥‥‥と言うことは、本名は何?」」
声が被った。
「え…っ」
「…あ、」
「俺は、ユウシェ・ファントムレインだよ」
侑先輩が先に本名を名乗っていた。
「…!ファントムレイン?!」
確か、ファントムレインは侯爵家だったはず。
王家の親戚でもある。

