…__新学期早々、空が曇っていた。



そんな中、寮を出た私達の表情は憂鬱だが、明るかった。


「うわぁっのえる、手が冷たぁーい」


「文句言わない!しょうがないでしょッセナとは違うんだから」


私は宮村セナ。


そして、、、


私から手を離し、腰に手を当て口を尖らせたのは、花咲のえる。


私の大親友だ。


のえるの手が冷たい理由はこの世界で私だけしか知らない(はず)。


のえるは吸血鬼であり、伯爵の一人娘。


私は魔女と吸血鬼のハーフで公爵の娘。


ここは人間界。


正体隠して学校へ通って一年。


今日から私達は高校二年生になる。



「同じクラスにならないかなぁ~??」


「どうだろうね」


校舎を見上げた。


掲示板の前には同じ制服を着た生徒がたくさん集まっていた。