O♡L

初めぼやけていたその顔は、徐々にハッキリしていって…。


「起きろ、小稲」

それは、五十嵐課長の顔だった。


「うっ…うわぁ!!」

あたしはびっくりして、思わず体をシートに密着させた。


「…ったく、そんなに驚くことかよ」

五十嵐課長は不機嫌そうに、乗り出した体を運転席に戻す。


「ほら、着いたぞっ」

むくっと体を起こすと、車は東京駅の前に停車されていた。