O♡L

「…はい」


逞さんは、大きなキャリーバッグを後に引く。


もう、本当にこれでお別れなんだ。

逞さんは、遠い遠いところへ行ってしまうんだ。


そう思うと、自然と涙が込み上げてきた。


…でも、泣かないっ。

最後くらい、笑顔で見送りたい。



搭乗口へ消えてしまう……その瞬間。


逞さんはキャリーバッグをその場に置き、急に振り返った。

…かと思ったら、そのまま一直線に走ってきた。