「あ、あのっ…あ、ありがとう、ございましゅっ…」 か、噛んじゃった…うぅ、恥ずかしい… まだ震えが収まらなくて、震える声で精一杯お礼を言った。噛んで、しまったけど…。 さっきの怖さでただでさえ涙が溢れそうなのに、羞恥心からさらに涙が出そうになる。 ううぅ…もう帰りたいっ… あっ…た、倒れるっ… ついに体力も限界にきてしまい、膝がかくっと倒れそうになった…時、何も言わない彼が、私の身体をギュッと支えてくれた。 おかげで予想していた痛みが来ることはなく、温かい身体に包まれる。