「エ、エミリちゃんっ…!!」 背後からツンツンと突かれて、私は即座に振り返った。 気に入らないといった表情のエミリちゃんは、蓮先輩が歩いていった方向をじっと見つめながらため息をついた。 「全く…随分と彼氏気取りするじゃない、あの男」 彼氏気取りって…あはは… どうやら余程蓮先輩が気に入らないようで、エミリちゃんの顔が引きつっている。