昔のことで、 もうぼんやりとしか思い出せないけど、 泣き虫だけど可愛い笑顔の航宇くん。 私は春になると、毎年のように この夢を見ていた。 小さい頃、友達があまりいなかった私にとっては 本当に大切な思い出で。 もしかしたら初恋だったのかななんて、 時々思ったりしていた。 でも航宇くんからの連絡はなく、 帰ってくる様子もなくて、 この恋心は段々と薄れていった。