その日の朝はやけに騒がしかった。




俺は佐竹蓮。青嵐工業の1年。




起きるのがだるく、遅刻ギリギリで登校するのが日課だが、




その俺にさえ、学校中に漂う異様な空気は伝わってきたのだ。







「なあリュウ、何なんだよこのざわつき」





席につくまでの通り掛かりに、悪友の相澤竜也に声をかける。




「やっと来たのかよ蓮!!やべぇんだって!」




俺に気付いたリュウが興奮気味に答える。





「何がやべぇんだよ、朝からうるせえ」



「カッコつけてる場合じゃねーんだよ!あのな、あのな、実はな…」






別にカッコつけてねぇ、と心の中で不満を言いつつ、リュウの次の言葉を待つ。






「あのな、青嵐に…転校生が来たんだよ!!」




「……なんだ、んなことかよ。」





んなよくある話、騒ぐほどのことでもねーだろ。





「ちげーんだよこれが!んなことじゃねーんだよ!」






じゃぁさっさと言え、と心の中で吐き捨てる。




どうせやたら強えとか、ヤベェ奴とか、そんなとこだろ。







「その転校生………女なんだよ」




「………は?」