君と2人

「如月奈々美?妹だけど。」


放課後、いつもの通り部活に参加し如月先輩に奈々美先輩のことを聞いてみた。


「妹さんですか。」


ところどころ似ていたから血縁者だとは思ったけれど。
兄妹でこんなに性格が違うものなんだな。


「奈々美がどうかしたか?」

「今日、ファンレターを貰ったのでお礼しに行ったんですよ。」

「あいつ、遊佐のファンだったのか。」

言いながら堪えきれない、というように笑い出した如月先輩を叩いたのは薫先輩だった。


「薫先輩。」

「お疲れ様、睦月。」


いつ来たんだろ。
私が来た時にはいなかったんだけどな。


「薫‥‥叩くことはないだろう‥‥。」

「如月さんが睦月のファンなのは有名な話ですよ。」

「なにっ。」


ギャーギャー喚く2人をよそに、私は1人練習を再開した。


* * *


「じゃあここまでー。各自片付けをして速やかに下校しろー。」

「「「お疲れ様でした!」」」

「お疲れ様でした。」


夕方6時過ぎ。
夏が近付いてきて、日が長くなった。


「睦月、一緒に帰ろう。」

声をかけてきたのは薫先輩。


「はい。」


いつもは氷音と一緒に帰っているのだが、テスト疲れからか風邪を引いたらしく今日は欠席だ。
1人で帰らなければならないところだったから有難い。


「じゃあ昇降口のところでね。」

「分かりました。」


私たちは着替えの為に一旦そこで別れた。