君と2人

(考えても仕方ない、か。)

追求してもきっと答えてはもらえないだろうから。
それなら気にしない方がずっといい。


「睦月、こんどの劇のヒロインは結城ちゃんだから。」

「あ、はい。」


氷音がヒロイン。
私は薫先輩と氷音の恋人の座を争わなければならない。
台本上、最後に氷音‥‥ヒロインと結ばれるのは薫先輩が演じる王子。

私は最後に身を引き、ヒロインの幸せを願う役だ。


(好きな人の幸せを願って身を引く‥‥。)


王子の気持ちが掴めない。


演劇初心者という立場に加え、分からない気持ち。

‥‥私に演じられるだろうか。