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「まさか、凪が来てくれるとは思わなかった。」



「コッチも来たくてきたわけじゃねぇ。誰が楽しくて根暗ブスを迎えに行かねぇとなんねぇんだよ。」




「はいはい、ありがとうございます。」



「チッ」





昨日、私が迎えに来てくださいって送信するのは少し気が引けるということを、千影くんにこそっと相談したら、早速対応してくれました彼。


6人のグループを作ってくれて、私が『公園に着きました』って送れば、手の空いている人が迎えに来てくれるというようにしてくれた。


そしてその仕様にしてから初めての今日、千影くんか徹、もしくは久登あたりが来てくれるかなとか思ってたらまさかの凪で少し驚いた。





「しっかり礼はしてもらうからな。」



「私お金とか持ってないわよ。」



「前に徹にもそんなかんじのこと言ったらしいな。誰も金なんか取る気ねぇから。お前の頭の中に、お礼は金しかねぇのか、バカ。」



「…。で、なにをお礼すれば?」






多少腹は立つけど、迎えに来てくれたんだし、バカやらなんやら失礼な発言は見逃してあげることにしよう。





「今日、他の4人帰ってくんの遅ぇんだよ。」



「へぇ。なん…それで?」





危ない。
『なんで?』って聞きそうになった。


昨日あれだけ悠里くんに釘を刺されたからね、干渉するなって。


悠里くんに逆らうと命はなさそうなので、私はおとなしく従います。