「堀澤、交代だ‼︎」



渋々コートを立ち去る堀澤は、ベンチに座り下を見て俯いた。


この瞬間を観客席から見ていたクラスメイト達は、ザワザワとし始める。



「どうして堀澤を下げるんだ⁉︎」


「このままだと点差が開く一方だよ…」



夏海はベンチに座る堀澤を見て、両手で顔を伏せた。



それから決勝戦は、堀澤がコートに戻ることなくゲームは続き、1-3で逆転されてしまい負けた。


堀澤の身長からして、それほど高いわけじゃない。その分ジャンプ力でカバーして高さを維持するわけだが、エースアタッカーというポジションなので、かなり体を酷使してしまう。


そのため、どうしても疲れが溜まっていき、膝を庇うようにしていた為、返って腰に負担がきて腰痛ということになってしまった。