「入口はどこにあるのでしょうか」


城へと続く入口は、毎日変わっている。


でも、王族には見つけられないはずが無いでしょう。


なのに、第一王女の私がその入口を見つけられない。



「‥‥今日は諦めるしかないでしょうね。早く帰らないと双子に怒られてしまうわ」


私はスタスタと歩いてさっきのお花畑を通る。


なるべく踏んでしまわないように‥‥。


「‥‥っあ、」


気付けば、私はお花畑の小さな花を踏んでいた。


綺麗な花に申し訳ない気が‥‥。


歩いて帰るのをやめましょう。



「"___________________."」


私が呪文を唱えると、

一瞬でその場から私の姿は消え去った‥‥‥‥。