「セレーナ、魔力消えちゃうよ」


俺がそう言うと、彼女は服の中に隠すように入れていたペンダントを出してきた。


ペンダントについている小さな鍵を鍵穴に差し込んで、それをカチャリと開けた。


ぶわっと強い魔力をかんじて、それが彼女の周りに纏わりついて、吸い込まれていく。


だけど、それはすぐに閉じられた。


「え、今の‥‥何?」


まさか、魔力封じ‥‥?


「ごめんなさい。助けてくれてありがとうございました。でも、あなたが今の出来事を覚えているのは、私にとって悪いことしかなくて困るのです」


彼女はそう言うと、俺の額に手をかざした。


この感じ、前にもあったような気がする‥‥。



「"___________________."」



彼女が何かを唱えたけど、俺にはそれが何なのか分からなかった。


気付けば俺は、意識を失っていた‥‥‥‥。