「…そう。では、レティアとサティア、どうかセレルナをよろしくお願いします」 王妃は侍女二人に深々と頭を下げた。 「王妃様!頭をお上げ下さいっ」 「ふふ…っお願いね」 「「かしこまりました。王女様は私達にお任せ下さいませ!」」 「お母、様…?」 不安げな表情を浮かべ始めた王女。 「なぁに、心配はいらないわよ?とにかくここから逃げましょう。レティア、カイルを呼んできてちょうだい」 「…はい」 侍女はその場から素早く立ち去った。