セレーナside
アンサンブルの演奏が終わり、私はヴァイオリンをケースにしまった。
母の形見のヴァイオリンはとても古い。
何度か、魔法で直している。
その為、見た目的には綺麗に見える。
私は誰にもこのヴァイオリンを触れさせていない。
「セレーナさん、お疲れ様」
「マルカスさん、お疲れ様ね」
私は笑みを浮かべた。
「お先に失礼しますね?さよなら、セレーナさん」
「えぇ、さよなら。キャメロン」
「ふん‥‥っまたあなただけが注目浴びてたわね? 本当、一年のくせしてなんなのよ」
ヴィオラ奏者のレイビィが私を睨みつけてきた。
「レイビィさん、そういうのってただの逆恨みじゃないのでしょうか?私、もう行きますので。失礼します」
私は笑みを浮かべてから、ヴァイオリンを持ってその場を後にした。

