「お母様、私はどうして外に出てはいけないのですか…?」 国王の玉座に座る王女は王妃を見上げた。 「フィル国に攻めこまれたみたいなのよ。だから、出ちゃダメよ」 王妃が言った言葉に、納得のいかない表情を浮かべた王女。 バン…ッタッタ…ッ 王女はいきなり開いたドアにビクリと体を震わせた。 「王妃様!早くお逃げ下さいませっ」 「もう、ここも危ないみたいです!」 双子の侍女が走ってきた。