ー次の日 私は理貴の家に行かなかった、いや、行けなかった 冷たく突き放されるのがこわかっただけなのかもしれない ただ、ずっとベッドに寝転んで天井を見つめていた いつの間にか日は暮れていて、月が出ていた もう、自分がおかしくなった気がした 理貴と喧嘩したくらいでこんなダメージを受けるなんて自分でも予想外だ 「ははっ」 もう乾いた笑いしか漏れない 謝りにいきたい、けどいけない 涙が次から次へとあふれでて止まらなくなる 「ック、ふぇ」 嗚咽が部屋に響く