しろくまカフェ。


21時。居酒屋が立ち並ぶ飲屋街。

観光客や地元の若者、仕事帰りの人々
ここは夜もにぎやかだ。

「どこに入る…?」

「そぉね〜、最初にキャッチされた所で入ればいいんじゃない?」

「あー。そもそも、されるかな…」

そんな話をしながら歩いているとすぐ
店の外に立つ、若い男に声をかけられた。
チャラい。

「おねーさんたち、ご飯食べた?」

「えっ…あ…」

「ううんーまだぁー!」

戸惑う私をよそに、
香澄は慣れた口調で答える。

「そうなんだ!
ここはたぶん、一番安い飲み放題だよ!
どう?」

「えぇ〜ほんと?どうしよっかなぁ〜笑」

「ほんとほんと〜!
てかお姉さん…どっちかな…
元カノと同じ匂いが…」

そう言ってチャラ男は
匂いを嗅ぐそぶりをする。

「ううーん、そういや俺、風邪で鼻詰まってるんだった…」

「それわかんないじゃん…笑」

思わずつっこむ私。

「たぶんこっちの子かな…同じ香水?」

香澄を指差す。

「そぅかもねー!」

ケタケタ笑いだす香澄。

さすが、キャッチ役をしてるだけあって
盛り上げ方がうまい。

「鈴音〜、この店でいい?」

「うん、いいよ…」

「よっしゃあ、じゃあどうぞ…。
新規2名様はいりま〜す」