「好きだったんでしょ」 座ったまま、顔だけ横に動かすと、美里が立っていた。 「うん……いつの間にか、好きになってた」 こんなはずじゃなかったのに。 「かっこ悪いね、俺」 「…………そんなことないよ」 中身がドロドロなのに。 ぶっちゃけ、晴と上手くいってませんようになんて思ってるのに。 美里だって、あの2人の邪魔をしてほしくなかっただろうに。 結局、美里は、最後まで俺の見方をしてくれた。