母さんと予定を合わせて休みを取ったんだ。と優しく微笑むお父さん。


「言いたいことはわかってる、音羽が泣きさえしなければそれでいいんだ」

「……?」


首を傾げた音羽に少し呆れた顔をしてお父さんは続けた。


「これからも、音羽をよろしく頼むよ
式はいつの予定かな?」


キラキラと少年のような笑顔でそう問うてきたお父さんとは反対に、後ろから悲痛な叫びが聞こえる。


「俺は!俺は認めないからな!!
俺の音羽は誰にも渡さない!」

「翼にぃうるさい!」

「俺も反対だからな!!
知ってるんだぞこいつが優菜ちゃんに何をしたのか!」

「それはもういいの!」


そう言いながらお兄さん達に技をかける音羽。

あぁ、あの強さはここから来ていたのか。