同じクラスになって分かったこと。 彼女には好きな人がいる、ということ。しかもかなりのイケメン。 「はぁ」 「溜息なんて景気わりぃな」 思わずついた溜息に、後ろから声がかかる。 見なくてもわかるその声は、俺の友達のもの。 「うるせ…」 「うわぁ覇気ねぇなぁ」 何やら楽しげに笑いながら、俺の頭をわしゃわしゃと、それはもう面白くてたまらないとでも言うように撫で回す。 「そんなお前に朗報だよーん」