「……音羽ちゃん?」


「ん?」


つい今朝のことを思い返してると、優菜が遠慮がちに話しかけてきた。


コテン、と小首かしげる姿がこれまた女の子らしくて可愛い。


恐らく優菜はどうするの、とでも言いたいのだろう。


「……とりあえず明日、行ってみる」

「そっかぁ」


そこまで優菜が言った時、低音の声が響いた。


「優菜」


ドアに目を向けると、そこにいたのは奥村先輩。