「あの、じゃあ、私、行く、から……」


目を泳がせながら爽香は逃げるように行ってしまった。


「音羽ちゃん……
やっぱり無理……なのかな」


見るからに元気をなくした優菜。


……はぁ、しょうがない。
私の出番か。


「優菜がやりたいようにすればいいよ
告白するのもしないのも、優菜の自由だから」


優菜は精神年齢も少し幼い。
背中に手を回してポンポンすれば落ち着く。


「お、音羽ちゃんっ!

音羽ちゃん大好きっ」

「うん」


数分ポンポンしてると、スースー聞こえてきた。


「……え?」


……優菜、寝てるし。

いやいや、いくら放課後で疲れてるからって……


「ゆう……」


……はぁ、少しは眠らせてあげるか。

私も優菜には甘いなぁ……