瞳の奥の真実

「なに?じゃねえし!……えーっと、まあなんだ」

 高瀬くんが立ち上がる。

「伊藤に彼女ができましたー!遥ちゃんです!」

 みんなの反応は薄かった。

「あ、あれ?なんだよ、なにもなしかよ」

「いやもっと大変なことかと思って」

「よかった~前川くんみたいに抜けるとか言う話じゃなくて」

「何だよみんなもっと驚けよ!」

「あーオメデトウ」

「で、嬉しくてみんなに紹介したかったわけだ」

「そそそんなんじゃないし!」

 伊藤くんの横にいた女の子は、カバンから包みを出した。

「あの、クッキー焼いたんで、食べてください」

 みんな、「お~」と言ってクッキーをのぞきこむ。