「み…っ、透亜くん…それっていっしょに帰ってもいいってこと?」


靴を履き替えながら透亜くんにたずねる


「嫌ならいい」


振り返らずにそういった彼の後ろをいそいでついていく


「嫌なわけないよ!」


「あっそ」


透亜くん……、呼び方はみょうじから名前にかわってなんだかふたりの距離がちぢまったみたいで。


だけど、透亜くんからわたしの名前を読んでくれたことは今までにいちどもない。

「っね、ねぇ透亜くん。わたしの名前知ってる?」


もしかしたら、わたしの名前すら知らないんじゃないか…とすら思うほど