「……おれ、」


水野くんが、なにか言いかけたときだった。


「おい!宮城ーっ!」


向こうから走ってくる大和くんが見えたのは


すこし息切れをしながら、わたしたちに近づいてくる大和くんは、水野くんとわたしをみてあからさまに驚く


「…っえ、ちょ、透亜…っ?」


そんな大和くんをみて、急に恥ずかしくなる。


そ、そうだ…わたしたちはいま抱きしめあっていて、こんなの大和くんにみられたら恥ずかしいよ。




はなれるのは名残惜しいし、涙でぐちゃぐちゃの顔を見られるのはいやだけど…

となりで慌てている大和くんをチラッとみると


わたしは水野くんからからだをはなした