ズン!
「!?」
まず、驚いた。
次に俺はその場にひっくり返った。
最後にみぞうちに強烈な痛みが走った。
「うをぉぉお!」
いってーーーーーーーーーー!!
超痛い!
だって転げ回ったもん!
自分の鞄が脇に転がっているのが薄目で見えた。
ヤバッ、なんか痛みが熱くなってきた。
「何するのよ!」
と、その娘が言った。
何するって、それはこっちのセリフだろ!?
いきなり正面から殴ってきて。
どっちが加害者だコラ!
とは激痛で言えなかったので俺は情けないがその娘を見上げることしか出来なかった。
「こいつ、痴漢! 変態! 犯罪者!」
こ、この娘何言ってるの?
俺がいつ痴漢した?
電車の中でもないのに。
俺がいつ変態行為をした?
誰が犯罪者だって?
でも、彼女は大マジで俺の顔をビシッと指差して騒いでいる。
「おいちょっと待てよ!」
痛みはあったが何か言わずにはいられない。
「ヒッ!」
俺が凄んだ瞬間、彼女はビクッと震わせて本当に痴漢に出くわしたかのような反応だ。
逆にこっちが驚いた。
「い、いやらしい! 気持ち悪い! あんた、あたしのこと変な目で見たでしょ!」
「…………」
た、確かにそうだったかもしれない。
認めよう。
でもさぁ!
それだったら周りのやつだってそうじゃん!
俺だけじゃねーし!


