六十年後のラブレター


息ができないほどの恋。

優子はただ涙するばかりだった。

瞳にうつしだされる愛しい姿。

達也は握っていた拳を解いて優子を見た。

「戻ってくるから…ちゃんと。でも、もし戻ってこんかったら…そん時は優ちゃん…竹志さんと結婚してぇな。」

「なっ…!」

「そんかわりもし戻ってきたら―――…。」

達也は優子の頬にそっと手をやり涙を拭った。

満面の、優しい笑顔が優子の瞳に大きく輝く。

「優ちゃんの笑顔、俺にちょうでぇな!」

「っ…!」