「そうと決まればアピールだね!」
香は指を差した。
私は指の先を見た。
「うわ…」
あいつの周りには
たくさんの女子。
しかもみんな可愛いし…。
なのにあいつは
何もないように男子と話してる。
「しーくん!!」
「こっちむいてよ~!!」
しーくん?
椎名くんかな?
し、し、
しょうとかもあり得る?
私は“しーくん”から
名前を連想した。
「おい、ちょっとは返事してやれよ。」
あいつと一緒にいた男子が笑う。
「ん、俺女子苦手。」
うわ…ひど。
「しーくんひどい~!」
「どうして~?!」
案の定な反応。