君が大好きでした。





ピッ


私は定期をかざして

駅のホームへの階段を下りた。




やば!もう来てる!!



私は走って乗り込んだ。



はあ…セーフ。



私は電車のドアの手すりにもたれて

鞄から本を取り出した。



“あなたへ”



この本は昔

お母さんにすすめられたんだ。



紫音のことを聞く私をなぐさめるように

これでも読んで…って。