君が大好きでした。





どんな女の子に話しかけられても
無視していた紫音が


ある一人の女の子に返事をした。



「湖東さん。」


名前まで呼んじゃって…



「一瀬くん、掲示手伝ってくれない?」



「うん、いいけど今?」


「放課後よろしくね。」






紫音…。


始めてみた気がした。

紫音が私以外の女の子と仲良く話してるの。




無性に泣きそうになるけど

我慢しなきゃね。




もう紫音のことなんか

忘れるんだから。



きっと紫音だって

私のことなんて好きじゃないんだから。