「どうしたの?」
私は白河くんのメールなんて
思いっきり忘れて
紫音に夢中になっていた。
「櫻子、明日空いてる?」
「うん…。なんで?」
明日は学校休みのはず…。
「出掛けよう。」
「…え、どこに?」
「お祭り。」
「えっ?もうそんな時期??」
「この町の祭りの始まりの日の
花火大会だよ。」
ああ…なんか聞いたことある。
私たちが住むこの町では
祭りが三回開かれるんだっけ。
一回目は前ぶりみたいなやつ。
二回目は夏休み中のいちばん大規模なやつ。
最後はまとめって感じのやつ。
二回目しか行かないから
知らなかったや。