スタスタと呆気に取られている私のすぐ目の前にまで来た郡司君は、逆に機嫌が良さそうに超笑顔。


「早くご飯作ってくんないと………お前の事、食べちゃうよ?」


「―――――…っ!?」


ニヤリと口角を上げて耳元で囁く郡司君は、京極君とはまた違った悪魔に見えた。


ふ、不安だらけだけどどうにかなるかもと、僅かに希望の光が射していたのに――――…約2名が、こんなんだなんて………


「やっぱりFleurなんて、辞退すれば良かった………」


私の涙混じりの情けない声が、新しい部屋のピカピカの床に吸い込まれていったのだった。