【注意・ラストにお知らせ追加!】お遊びなんかじゃいられない

「読み切れないって………お前何冊借りてく気だよ」


「そうじゃなくて……私読書好きだけど読むの遅いから、きっと返すまでに私が帰らなきゃいけなくなっちゃうもん」


――――あ……


「よし、コレとコレに決めた!京極君、この3冊お借りします♪」


茅景の言った言葉の意味を把握した瞬間、オレにしては珍しく心臓をギュッと握られた感覚に陥る。


オレのオススメの本1冊と自分で選んだ2冊、計3冊を掲げて笑う茅景に、何も言えずに固まっていた。


「京極君?もしかしてこの本借りちゃダメだった?」


「あっ……ダメじゃねぇけど、汚すなよ」