「う~~ん…あっ、この本も面白そう!!」


「オイ、いつまで選んでんだ」


「ああごめんなさい!すぐに選びます!!」


ちょっとぶっきらぼうに言うと、すぐに慌てる姿が面白い。


オレは本棚の前をウロウロしている茅景を、バレない様に暫く眺めていた。


「ワァ、この本分厚~~い……京極君、よくこんなの読めるね……」


現在オレと茅景は、2人でEspoirのオレの部屋にいる。


なんでそんな事になっているのかと言うと、茅景の頼み事がきっかけだった。


『ねぇ京極君。何か面白い本知らない?オススメ教えて欲しいんだけど…』