紅茶片手にニコニコにこやかに微笑む阿久津君からは、本気でマイナスイオンが放出されている様に見える。


「う~~~…じゃあ、もっと私も頑張るね!」


男の子に免疫が無い私も、こんなに優しい人にならリラックス出来ちゃう。


「………っ」


「あっ、アップルパイ冷めちゃう!早く食べなきゃ」


どうせなら京極君と郡司君もこれだけ優しかったらなぁ~~~と考えていた私は、全く気がついてなかった。


阿久津君の頬が絵の具でも紅茶の作用でもなくて、別の力で赤くなっている事に。


「参ったなぁ……」


「んっ?何か言った?」