月を探す光



あったあった。


「失礼します。今日から通う事になった…「遅い!遅刻だ!」……」


遮られた。


「ちっ……」


「てめぇ今舌打ちしたろ。
転校初日に遅刻なんぞ良いご身分だなぁ?」


「遥人ウザい。」


私に突っかかってる教師、宮崎遥人は実は私の従兄弟だったりする。


「8時までに来いっつったろ。」


「迷った」


「はぁ……方向音痴も相変わらずか。
まぁいい。俺担任だからさっさと教室行くぞ。」


「はいはい。」


3階に上がって一番端っこの教室に行く。

もう、ここが何処かイマイチ分からない。
下駄箱まで辿り着けるか不安だ。


ガラガラ


遥人が教室に入ると、授業中にも関わらず煩かった教室が静かになる。


「お前ら聞けー。転校生だ。
おら、入って来い」


やる気のない遥人の合図と共に教室に入る。