月を探す光



「なんでそんなあだ名ついたの?」


「くくく…プッ…俺が説明してあげるよ。」


那月にそんなあだ名がついた訳



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あれは俺たちが中2で、那月が中1の冬


入学して7ヶ月経っていた那月の話


もうその時には那月と洸は付き合っていた。


極度の方向音痴の那月は、入学して結構な日が経っているのにも関わらず学校までの道を覚えていなかった。


家から学校まで遠いって言うのもあるかもしれないけど。


じゃあ普段はどうやって登校しているかと言うと、
通学時間帯だと同じ学校の人なんてウジャウジャ歩いてるからその後ろを着いて行って登校してたらしい。


でもあの日

本当はダメだけどスマホを持ってきてた洸の元に那月からLINEが届いた。


"寝坊した!今から学校行くね!"


これを見て、俺と洸はとても心配した。


学校に無事来れるのかって。