月を探す光


「じゃあ友達の紹介とか?」


「……やっぱ秘密。」


そう言って総長室に入ってった洸。


「あー!洸がバックれたー!」


秘密って……余計に気になるよね。


二人の出会った時の事も気になるけど、一番は誰も口に出さないけど


那月が消えた理由。


それが一番の気になるし、最大の謎だ。


那月は自分の事を基本話さないし、秘密主義な所があるから聞かない限り教えてくれない。


でも、それを聞いて良いのは彼氏である洸だけだ。


その洸が聞こうとしないから、まだ当分かかりそうだ。


あいつ、マジで何にも聞かないし。


普通に那月との"今"だけを大切にしている。


さすがに月光の事を聞いてきた時は焦った。


俺たちの事を軽蔑するんじゃないかって。


だけど、やっぱりそこは那月らしかった。


深く追求はしないし、他人に興味を持たない。


まぁ、いずれは月光の事を知る事になるんだから、それが少し早まっただけだ。


そろそろ、他の族が那月の存在を知って動き始めるかもしれない。


その時はその時で、こっちにも考えはあるから良いけど。