午後8時
那月を送って帰って来た洸。
ソファに座ってボケーっとしている。
男4人で居ても特に話す事なんてなく、皆それぞれ自分の世界に入っている。
昼間うるさいのは那月が居るから。
那月が居なかったら昼間でもうるさくなることはない。
那月が来てから倉庫にも活気で溢れるようになった。
「ねぇ洸。
那月ちゃんと何処で出会ったの?」
でもこの日、自分の彼女に那月を取られて拗ねていたバカな理人が何故か恋話を始めた。
……男同士で恋話してもキモいだけなんだけどな。
「何処だと思う?」
「ナンパされて困ってる所を街で助けたとか?」
「違う」
那月と洸の出会い……ずっと一緒に居る俺も聞いた事ない。
二人とも自分の事をあまり話したがらないから。


