月を探す光


第一印象は、嵐のような子だ……

そんな感じ。


「那月ちゃん、加奈がなんかごめんね?」


「別に大丈夫。」


あぁいうタイプの子 は好きだ。


裏でネチネチしないで、正面から行くタイプ。


一緒に居てそっちの方が楽で良い。


「加奈、俺たちと一緒に居る所為で女子から嫌われてていつも一人なんだ。
だからもし良かったら加奈と友達になってあげて欲しいんだ。」


「うん。」


どうしよ……女顏が初めてまともに見えた。


「あの子の事、好きなんだね」


「うん!加奈はとっても良い子だから。
仲良くしてあげて那月ちゃん。」


「はいはい。」


そんな言われなくても加奈みたいな子なら仲良くするのに……

心配性過ぎてウザい。


「あ!なんか今失礼な事考えてたでしょ!」


「……別に。」


うん。ウザい。


さっきのまともに見えたなんて前言撤回だ。


それにしても……洸達と一緒に居て、女顏の彼女ってだけで女子から嫌われるなんて大変だな。


女子って面倒くさいから嫌いだ。


……あ、私も女子だった。