月を探す光


「ダメだ。」


「別にいい。」


「送る。」


「いらない。」


「送らせろ。」


「しつこい。」


「…………」


無言の圧力やめてくれ。


洸の目が「送らせろ」って言ってる。


いや、全身から送らせろオーラ出してる。


「はぁ……分かったよ」


今回は折れる事にしよう。


せっかく洸とまた会えたわけだし。


「あぁ!」


ほら。


洸の嬉しそうな表情が見れるし。


「さっきの車で送るから運転手に家まで案内してくれな。」


「うん」


腰に巻かれた洸の腕と共に帰る準備をする。


「じゃあねー!那月ちゃん」


「じゃあな」


「那月また明日。」


「またね三人とも。」


「ほら行くぞ那月。」