「それで?何で私はここに来たの?」
「なんでも良いだろ」
「そ……」
別に洸と一緒に居られるなら何処でもいいか。
「え?それで納得しちゃう感じなの!?」
「もっと反論するだろ、普通」
「……これが普通じゃないの?」
女顏と無表情男はとにかくうるさい。
「那月も洸も人よりズレてるのは今に始まった事じゃないから気にしてたらキリがないよ。二人とも」
慶の何気に貶している慶のこの一言。
酷くないか?
「「ちっ……」」
「また舌打ちハモった!」
女顏ウザい。
それから洸の髪の毛で遊んだり、女顏と無表情男の会話を聞いてたりしたらいつの間にか時間は経っていた。
聞くところによると、女顏も無表情男も同じ二年生らしい。
洸と慶は三年生。
「もう6時だ。那月、帰るか?」
「じゃあ帰ろうっかな。じゃあね。」
そのまま帰ろうとしたら
パシッ
洸が私の手を掴んで止めた。
「送る。」
「いらない。」


