月を探す光


でかいテーブルが一つに

それを囲むようにして2人掛けのソファが向かい同士に二つ。

誕生日席に向かい同士で2人掛けソファが二つ。


合計4つのソファがあり、端っこには冷蔵庫と小さな台所があった。


部屋は広く、2、30人は入れると思う。


洸と私が座ったのは誕生日席の2人掛けのソファ。


座ってからも腰に巻き付いた腕は離さないでいる。


両隣のソファに慶と無表情男、女顏が一人でソファに座った。


「自己紹介。」


「じゃあ自己紹介しようか。」


洸の単語を通訳するように慶が進行をする。


「はいはい!俺の名前は山口理人。
よろしくね那月ちゃん!」


「……よろしく」


女顏の名前は山口理人と言うらしい。

那月ちゃんと言った瞬間、洸が物凄い勢いで山口の事を睨んでた。


「…川島翔。」


無表情男の名前は川島翔というらしい。


「知っての通り俺の名前は佐野慶。
久しぶりだね、那月。」


「久しぶり、慶。」


「流れ的に洸も一応しとけば?」


「……岸野洸。お前の男。」


相変わらずの単語会話。


何も変わっていない事が少し嬉しい。


「宮崎那月。」


そんな私も洸の事は言えず、殆どが単語で話していたりする。