月を探す光


20分くらい走って着いたのは、確かに"倉庫"だった。


「でか…」


「那月、行くぞ?」


「あ、うん」


洸を起こして車を降りる。


倉庫の扉を女顏が開けると大勢のカラフルヤンキーが居た。


「お帰りなさい!皆さん!」
「総長達お帰りなさい!」


そんな声がたくさん聞こえる。


ざっと見てだいたい50人くらいのカラフルヤンキー。


多分12色の色鉛筆が完成する。


「その女誰っすか?」
「なんで女が……」
「でも洸さんが女に触ってる……」
「ウソだろ!?」


なんて声も聞こえる。


私だって何でここに居るのか知らないし。


洸に聞け。



「俺の女。悪く言った奴縛く。」


「ひっ…すいません!」
「ごめんなさい!」
「総長に女!?」


洸の低い声にビビってるカラフルヤンキー。


あれ、ヤンキーのイメージ崩れる。


ヤンキーって謝れるんだ。

……失礼か。



「上行くぞ。」


二階建てになってるらしいこの倉庫。


階段を使って上に登ると目の前にデカイ扉があった。


それを躊躇なく開けた洸と一緒に部屋に入る。