月を探す光


「無視しないでー」


「………倉庫行くぞ。」


その合図でブツブツ言ってた女顏も、終わりの放送かけた無表情男も慶も立ち上がった。


私はどうしたらいいのか分からないけど、洸が腰をがっちりガードしてるから洸に着いてくしかない。


階段を降りて下駄箱で靴に履き替える。


どうやら学校を出るらしい。


「鞄教室なんだけど」


「後で持ってこさせる」


「そ……」


なら良いか。


裏門らしき所に到着すると、一台の大型の黒い車が停まっていた。


それに乗り込む。


洸が車に乗ったから必然的に私も乗る事になったのだ。


誰一人そこから話さず、静かな車内。


洸は私の膝に頭を置いて寝ている。

俗に言う膝枕というやつ。